初めての給与明細を見て「支給額と振込額がぜんぜん違う」「控除って何?」と戸惑う新卒社員は多いです。この記事では給与明細の各項目を1つずつわかりやすく解説します。
👉 自分の手取りを今すぐ計算するには手取り計算ツールをご利用ください。
給与明細の3つのブロック
給与明細は大きく3つのブロックに分かれています。
| ブロック | 内容 |
|---|---|
| 支給 | 会社から支払われる金額の内訳 |
| 控除 | 給与から差し引かれる金額の内訳 |
| 差引支給額(手取り) | 支給合計 − 控除合計 = 実際に振り込まれる金額 |
支給欄の項目
基本給
雇用契約で決められた基本の給与。求人票・内定通知書に書かれている「月給」はほぼ基本給を指します。
残業代(時間外手当)
法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた分に支払われる割増賃金。基本給の25%以上の割増率が法律で定められています。
通勤手当
会社が定める範囲内で支給される交通費。月15万円まで非課税のため、所得税・住民税の計算対象外になります。
その他の手当
住宅手当・家族手当・役職手当など。会社によって内容が異なります。
控除欄の項目(天引きされるもの)
ここが多くの新卒が「なぜこんなに引かれるの?」と感じる部分です。
健康保険料
目安:月収の約5%
病気・けがの医療費を賄う公的保険。保険料は会社と折半で、あなたの負担は約5%です。
健康保険証はいつ届く?
入社後2週間〜1ヶ月程度で会社から配布されます。手続き中は「健康保険被保険者資格取得確認及び報酬月額確認通知書」を保険証の代わりに使えます。
厚生年金保険料
目安:月収の約9.15%
老後の年金を積み立てる公的保険。控除の中で最も大きい項目です。会社も同額を負担しています。
厚生年金と国民年金の違い
会社員は厚生年金に加入します。自営業・フリーランスは国民年金のみです。厚生年金は国民年金より将来の受給額が多くなります。
雇用保険料
目安:月収の約0.6%
失業したときの給付金(失業手当)に充てられます。金額は少額です。
所得税
目安:数千円〜(収入による)
その月の給与に対して源泉徴収される税金。年末調整で年間の正確な税額と照らし合わせ、払いすぎていた場合は12月の給与で還付されます。
住民税
目安:月収の約5〜10%
都道府県・市区町村に納める税金。
新卒1年目は住民税がかからない理由
住民税は前年の所得をもとに計算されます。新卒1年目は前年(学生時代)の所得がほぼゼロのため、1年目は住民税が課税されません。
2年目の6月から天引きが始まります。 急に手取りが減ったと感じる原因がこれです。
差引支給額(手取り)の計算
手取り = 基本給 + 各種手当 − 社会保険料 − 所得税 − 住民税
月収22万円の場合の目安
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 基本給 | 220,000円 |
| 健康保険料 | −11,000円 |
| 厚生年金保険料 | −20,130円 |
| 雇用保険料 | −1,320円 |
| 所得税 | −3,000〜5,000円 |
| 住民税 | −9,000〜10,000円(2年目以降) |
| 手取り | 約173,000〜176,000円 |
👉 自分の給与で正確に計算するには手取り計算ツールをご利用ください。
新卒がよく間違える給与明細のポイント
「総支給額」と「手取り」は別物
求人票の「月給22万円」は総支給額(額面)です。実際に振り込まれる手取りは4〜5万円少なくなります。
通勤手当は手取りに含まれる
通勤手当は非課税ですが、差引支給額(振込額)には含まれます。「手取りが増えた」と勘違いしないよう注意してください。
残業代は翌月払いが多い
今月の残業代が来月の給与明細に反映されることが多いです。会社によって集計サイクルが異なります。
給与明細を捨ててはいけない理由
給与明細は以下の場面で必要になります。
- 確定申告・年末調整の確認
- 住宅ローン・クレジットカードの審査
- 保育園・奨学金などの所得証明
- 労働トラブル時の証拠
最低でも2〜3年分は保管することをおすすめします。
よくある質問
Q. 給与明細はもらえない会社があるって本当ですか?
法律上、会社は給与を支払う際に賃金の計算基礎・賃金の控除項目を明示する義務があります。もらえない場合は会社に請求できます。
Q. 年末調整とは何ですか?
1年間に源泉徴収された所得税の合計と、実際に支払うべき税額を照らし合わせる作業です。払いすぎた分は12月の給与で還付されます。新卒は会社から「年末調整の書類」が配られるので指示に従って記入してください。
Q. 社会保険に加入したくない場合は?
正社員・一定の条件を満たすパートタイマーは社会保険への加入が法律で義務付けられています。任意で外れることはできません。
Q. 給与明細と源泉徴収票の違いは?
給与明細は毎月の内訳、源泉徴収票は1年間の給与・税額の合計です。転職・確定申告・住宅ローン審査などで源泉徴収票が必要になります。


