公開日:2026年5月19日 最終更新日:2026年5月19日

起算日とは?法律・契約での日数の数え方を具体例で解説

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起算日とは、期間を数え始める最初の日のことです。民法140条では「初日不算入」が原則で、起算日(当日)は数えず、翌日が1日目になります。

たとえば5月1日に「7日以内に書面を提出」と求められた場合、5月1日は数えず、5月2日から数えて5月8日が期限です。ただし契約書に「契約日から起算して」と明記されていれば当日を1日目として数えるなど、例外も多数あります。

本記事では、契約書・行政手続き・訴訟などの場面別に、起算日の決め方を具体例で整理します。なお法令・通達は2026年5月時点の内容に基づきます。

自分のケースで起算日と期限を計算したい方は営業日計算ツールで日付計算できます。


結論早見表:場面別の起算日

場面起算日の扱い根拠
民法上の期間(原則)初日不算入(翌日起算)民法140条本則
期間が午前零時から始まる初日算入民法140条ただし書
年齢計算初日算入年齢計算ニ関スル法律
民事訴訟の期間初日不算入民事訴訟法95条1項
契約書「○日から起算して」初日算入契約条項の明示
契約書「○日後/○日以内」初日不算入民法140条準用

詳細はセクション以降で具体例とともに確認できます。


起算日とは(民法140条の初日不算入の原則)

起算日は「期間計算の最初の日」を意味する法律用語です。民法140条は期間計算の原則として初日不算入を採用しています。

日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りでない。 (民法140条)

事件・契約・通知などがあった日は数えず、その翌日を「1日目」としてカウントします。初日は24時間に満たないことが多く、1日と数えると不公平になるためです。参考:e-Gov法令検索 民法第140条


初日不算入と初日算入の使い分け

民法140条本則は初日不算入ですが、例外的に初日算入となる場合があります。

ケース根拠起算日の扱い
期間が午前零時から始まる民法140条ただし書当日を1日目とする
年齢の計算年齢計算ニ関スル法律出生日を1日目とする
戸籍法の届出期間戸籍法43条届出事由が生じた日を1日目とする
契約書で「起算して」と明示契約自由の原則契約日を1日目とする

たとえば年齢計算では、4月1日生まれの人は前日の3月31日24時に1歳の誕生日を迎える扱いです。なお民事訴訟法95条1項は「期間の計算は、民法の期間に関する規定に従う」と定めており、訴訟期間も初日不算入が原則です。


起算日の具体例

実務でよく出てくる3つの場面で、起算日の数え方を確認します。

契約書の「3日以内」

契約書に「契約締結から3日以内に通知する」とあれば、民法140条の原則に従い契約締結日は数えず、翌日から3日間が期限です。

  • 5月1日(月)に契約締結 → 5月4日(木)が期限
  • 「契約日から起算して3日以内」と明記 → 5月3日(水)が期限

トラブルを避けるため、契約書では「起算日を含む/含まない」を明記するのが望ましいとされています。詳しくは「3日以内」とは?数え方を解説で具体例を確認できます。

行政手続きの「届出から○日以内」

行政手続きの期間は、根拠法令によって初日の扱いが分かれます。

手続き期間起算日の扱い
健康保険の資格喪失届5日以内翌日起算(民法原則)
出生届14日以内出生日を1日目(戸籍法43条)
死亡届7日以内死亡事実を知った日を1日目(戸籍法86条)

特別法で初日算入が定められているケースは多くありません。原則は民法に従いつつ、根拠条文を必ず確認しましょう。

訴訟の「2週間以内」

民事訴訟法に基づく期間は、判決送達日の翌日から数えます。5月1日送達なら5月15日が控訴期限です。末日が土日祝なら民法142条で翌営業日まで延長されます。控訴・上告期間を1日でも徒過すると訴訟は確定するため、起算日の確認は厳格に行う必要があります。


起算日と起算点の違い(用語整理)

似た用語に「起算点」がありますが、厳密には次のように使い分けます。

用語意味
起算点期間の起点となる事象・時刻(契約締結の瞬間など)
起算日期間計算の初日として扱う日
満了日期間の最終日(起算日から数えてN日目)

契約書を読むときは「起算して」「起算日」「起算点」のどれが使われているか確認すると、初日を含むかどうかが明確になります。


営業日ベースの起算日

「3営業日以内」「5営業日以内」のように営業日ベースで期間が定められている場合も、初日不算入が原則です。月曜10時に振込依頼なら火曜が1営業日後、木曜が3営業日後(期限)になります。金曜午後の届出なら翌週水曜が3営業日後の期限です。

土日祝が起算日になっても、起算日自体は変わりません。営業日の数え方は営業日の数え方|3営業日・5営業日以内はいつまで?、翌営業日の定義は翌営業日とは?1営業日との違いで詳しく解説しています。

営業日ベースで期限を計算したい方は営業日計算ツールを使うと、土日祝を自動で除外して日付を算出できます。


暦日と営業日でこんなに違う

同じ「○日以内」でも、暦日ベース(カレンダー通り)と営業日ベース(土日祝除外)では期限が大きくズレます。月曜起算で比較します。

期間暦日ベース営業日ベース
3日以内木曜日木曜日
5日以内土曜日翌週月曜日
7日以内翌週月曜日翌週水曜日
14日以内翌々週月曜日翌々週金曜日

14日以内になると約1週間の差が出ます。暦日の数え方は「3日以内」とは?当日を含む?日数の数え方で具体例を確認できます。


起算日を間違えやすいケース

実務でよく見かける起算日の誤解パターンを3つ紹介します。

月末締めの「翌月末」起算

「月末締め翌月末払い」の場合、起算日は締め日の翌日です。5月31日締めなら6月1日が起算点、6月30日が翌月末の支払日になります。月末日数の違い(30日/31日)で期限を取り違える例が多いので注意しましょう。

「2週間前まで」と「2週間以内」の違い

表現数え方の向き例(イベント5月20日)
2週間以内起算日から未来へ起算日から数えて2週間後まで
2週間前までイベント当日から過去へ5月6日まで

「○日前まで」は逆算なので、起算日の概念が変わります。会員規約や予約規約でよく出てくる表現で、初日不算入の慣習が逆方向に働く点に注意が必要です。

月単位の期間と応当日

「契約から1か月以内」のように月単位で期間が定められた場合、民法143条の応当日ルールに従います。5月1日契約・1か月以内なら6月1日が満了日、5月31日契約なら翌月に応当日がないため6月30日が満了日です。月末契約は特に間違えやすいので注意しましょう。


日数計算に便利なツール

起算日を入力するだけで満了日を自動計算できる無料ツールを2つ紹介します。どちらも会員登録不要で、スマートフォンから利用できます。


よくある質問

Q. 起算日は当日?翌日?

民法140条の原則では、起算日(期間の初日)は数えず、翌日が「1日目」になります(初日不算入)。ただし期間が午前零時から始まるときや、契約書・法律で「契約日から起算して」と明記されている場合は、当日を起算日として算入します。

Q. 起算日と起算点はどう違いますか?

起算日は「期間を数え始める日」、起算点は「期間の起点となる事象・時刻」を指します。たとえば「契約締結時から2週間」の場合、契約締結の時刻が起算点で、その翌日が起算日(初日不算入の場合)です。日常会話では同じ意味で使われることもあります。

Q. 民事訴訟法の期間も初日不算入ですか?

はい。民事訴訟法95条1項により、期間の計算は民法の規定に従うため、原則として初日不算入です。判決送達から「2週間以内に控訴」の場合、送達日は数えず、翌日から2週間が控訴期間になります。

Q. 「2週間前まで」と「2週間以内」の起算日は同じ?

別物です。「2週間以内」は起算日から未来に向かって数えますが、「2週間前まで」はイベント当日から過去に向かって数えます。たとえば5月20日のイベントに「2週間前まで」に申し込む場合、5月6日が締切目安になります。

Q. 土日祝日が起算日になるとどうなりますか?

起算日自体が土日祝日でも、原則そのまま起算します。ただし期間の末日が休日にあたるときは、民法142条により翌日(営業日)まで期間が延長されます。営業日ベースで数えたい場合は営業日計算ツールで正確に計算できます。


参考リンク


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Webディレクター。ブラウザ完結ツールを開発・運営。

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