iPhoneで撮った写真をWord・Excel・PowerPointに挿入しようとしたら、ファイルが選べない、貼り付けても真っ白で表示されない——その原因は、画像の拡張子が「.heic」になっているためです。
結論から言うと、HEICをJPGに変換してから挿入すれば、3つのアプリすべてで確実に表示できます。 OfficeはHEICに標準対応しておらず、環境によっては拡張機能を入れても挙動が安定しないため、変換してしまうのが最も確実です。
この記事では、HEICをJPGに変換してWord・Excel・PowerPointへ挿入する手順と、Windows版・Mac版・Microsoft 365でHEICの扱いがどう違うのかをまとめました。
まず急いでいる方はWebP/HEIC変換ツールでJPGに変換してから挿入してください。インストール不要・無料です。
なぜHEICはWord・Excel・PowerPointに挿入できないのか
HEICは、iPhoneがiOS 11以降の標準保存形式として採用している画像形式です。ファイルサイズがJPEGの約半分に収まる一方で、対応していないソフトでは開けない・挿入できないという互換性の問題が起こります。
Officeアプリ(Word・Excel・PowerPoint)でHEICが挿入できない・貼り付けても表示されないのは、主に次の理由です。
- Officeが標準でHEICをサポートしていない:「画像の挿入」ダイアログでHEICファイルがグレーアウトして選べない、または一覧に表示されないことがある
- OS側にHEICのデコード機能がない:Windowsの場合、HEICを表示するには別途「HEIF 画像拡張機能」が必要で、これが入っていないとOfficeにも取り込めない
- コピー&ペーストだと画像が欠落する:HEICをそのままコピーして貼り付けると、Office側が画像を解釈できず、真っ白な枠や「×」マークだけが表示される
挿入できたように見えても印刷時やPDF化で表示が崩れることもあるため、HEICのまま貼り付けるのは避けたほうが安全です。
まずHEICをJPGに変換する(全アプリ共通・最速)
Word・Excel・PowerPointのどれに使う場合でも、最初にHEICをJPGへ変換しておけば、あとはどのアプリでも通常の写真と同じ手順で挿入できます。
ブラウザの変換ツールを使えば、ソフトのインストールも会員登録も不要です。画像データはサーバーに送信されない仕組みなので、仕事の資料や個人の写真も安心して変換できます。
手順:
- WebP/HEIC変換ツールを開く
- HEICファイルをドラッグ&ドロップ(複数ファイル同時OK)
- 変換後フォーマットを「JPG」に選択
- 「変換開始」をクリック
- 変換されたJPGをダウンロード(複数枚はZIPでまとめてダウンロード可)
あとは下のアプリ別手順で、ダウンロードしたJPGを挿入するだけです。HEICからJPGへの変換方法を環境別にもっと詳しく知りたい場合はHEICをJPGに変換する方法まとめをご覧ください。
Word・Excel・PowerPointへのJPG挿入手順
変換したJPGは、3つのアプリすべてで「挿入」→「画像」から取り込めます。コピー&ペーストではなく ファイルから挿入する ほうが、表示崩れが起きにくく確実です。
Wordに挿入する
- 画像を入れたい位置にカーソルを置く
- リボンの「挿入」タブ →「画像」→「このデバイス」
- 変換したJPGを選択して「挿入」
文章中で位置を調整したいときは、挿入後に画像を選択し「文字列の折り返し」を設定すると動かしやすくなります。
Excelに挿入する
- 画像を置きたいセル付近を選択
- 「挿入」タブ →「画像」→「このデバイスから」
- JPGを選択して挿入
Excelの画像はセルに固定されないため、行・列のサイズ変更で位置がずれることがあります。画像を右クリック →「サイズとプロパティ」から「セルに合わせて移動やサイズ変更をする」を選ぶと扱いやすくなります。
PowerPointに挿入する
- 挿入したいスライドを開く
- 「挿入」タブ →「画像」→「このデバイス」
- JPGを選択して挿入
スライドいっぱいに使いたい場合は、挿入後に画像を選択し「図の形式」タブの「トリミング」やサイズ指定で調整します。
Windows版・Mac版・Microsoft 365でHEICの扱いはどう違う?
「同じOfficeなのに、自分のパソコンではHEICが挿入できる/できない」という差が出るのは、HEICのデコードがOS側の機能に依存しているためです。Office本体のバージョンよりも、OS環境のほうが影響します。
| 環境 | HEICを直接挿入できるか | 補足 |
|---|---|---|
| Windows版Office(HEIF拡張機能なし) | できないことが多い | OS側にデコード機能がなく、ダイアログで選べない/表示されない |
| Windows版Office(HEIF拡張機能あり) | 環境により可 | Microsoft Storeの無料「HEIF 画像拡張機能」が必要。Windows 10では不安定なことがある |
| Mac版Office | 環境により可 | macOSがHEICに標準対応しているため挿入できる場合があるが、Officeのバージョンによっては不可 |
| Microsoft 365(Web版) | できないことが多い | ブラウザ上で動くため、HEICが選べない/表示されないことがある |
※ 上記は執筆時点の一般的な傾向です。Officeやmacの細かなバージョン、拡張機能の有無で挙動は変わります。
ポイントは、Officeのバージョンが新しくてもOS側がHEICに対応していなければ挿入できないということです。とくにWindowsでは、HEICを開く・挿入する前提として「HEIF 画像拡張機能」が必要になります。
Windowsで「HEVCビデオ拡張機能」が有料で出てくる場合
Windowsで拡張機能を探すと、有料の「HEVC ビデオ拡張機能」が表示されて戸惑うことがあります。これは 動画向けの拡張機能 で、HEIC画像を開く・Officeに挿入するだけなら購入は不要です。無料の「HEIF 画像拡張機能」で対応できます。
WindowsでそもそもHEICが開けない場合の対処は、Windows 10・11別にWindowsでHEICが開けない問題を解決する方法で詳しくまとめています。HEVC拡張機能と無料のHEIF拡張機能の違いもこちらで解説しています。
なお、こうした拡張機能の有無やバージョン差を気にせずに済むのが JPGに変換してしまう方法 です。JPGはWord・Excel・PowerPointすべてで標準対応しているため、どの環境でも確実に挿入できます。
挿入後にファイルが重い・印刷で崩れるときは
HEICをJPGに変換して挿入したあと、資料のファイルサイズが大きくなったり、画像が多くて動作が重くなることがあります。これは元の写真の解像度が高い場合に起こりやすい現象です。
そのときは、挿入前にJPGの容量を軽くしておくと扱いやすくなります。
- 画質を少し下げて変換する:変換ツールで画質を80%前後にすると、見た目をほぼ保ったままファイルサイズを抑えられます
- 挿入前に画像を圧縮する:画像圧縮ツールで容量を減らしてから挿入すると、資料全体が軽くなります
- Office側で圧縮する:挿入後に画像を選択し「図の圧縮」機能を使うと、配布用のファイルサイズに最適化できます
メール添付や印刷用途であれば、画質80%程度でも十分にきれいに表示されます。
よくある質問
Q. WordにHEICを貼り付けても表示されないのはなぜですか?
Wordが標準でHEICに対応していないためです。コピー&ペーストだと画像が解釈されず、真っ白な枠だけが残ることがあります。WebP/HEIC変換ツールでJPGに変換し、「挿入」→「画像」からファイルとして取り込むと確実に表示されます。
Q. Excelの「画像の挿入」でHEICファイルが選べません。
OS側にHEICのデコード機能がないと、挿入ダイアログでHEICがグレーアウトしたり一覧に出ないことがあります。Windowsでは無料の「HEIF 画像拡張機能」を入れる方法もありますが、JPGに変換してから挿入するのが最も確実です。
Q. PowerPointにHEICが取り込めないときはどうすればいいですか?
PowerPointも標準ではHEICに対応していないため、JPGに変換してから挿入してください。変換したJPGは通常の画像と同じく「挿入」→「画像」→「このデバイス」から取り込めます。
Q. Mac版のOfficeならHEICをそのまま挿入できますか?
macOSはHEICに標準対応しているため挿入できる場合がありますが、Officeのバージョンによっては不可のこともあります(執筆時点)。確実に表示させたいなら、MacでもあらかじめJPGに変換しておくと安心です。
Q. 複数のHEIC画像をまとめて変換して挿入したいです。
WebP/HEIC変換ツールは枚数制限なく一括変換に対応しています。変換後はZIPでまとめてダウンロードできるので、スライドや資料に複数枚の写真を入れるときに便利です。
Q. 変換すると画質は落ちますか?
変換ツールでは画質を設定できます。100%にすれば見た目の劣化はほぼわかりません。資料への挿入なら、ファイルサイズとのバランスがよい80%前後でも十分きれいに表示されます。
まとめ
HEICがWord・Excel・PowerPointに挿入できない・貼り付けても表示されないのは、OfficeとOSがHEICに標準対応していないためです。
- 最も確実なのはJPGに変換してから挿入する方法(全アプリ・全環境で表示できる)
- 挿入はコピペではなく「挿入」→「画像」からファイルとして取り込む
- 環境差に注意:Windowsは拡張機能が必要、Macは標準対応だがバージョン依存、Microsoft 365のWeb版は不可のことが多い
拡張機能やバージョンの違いに悩まされたくなければ、最初にJPGへ変換してしまうのが近道です。


