基礎控除申告書の書き方【令和8年分】記入例と区分Ⅰの判定|控除額104万円・67万円・62万円

公開日:2026年10月7日 最終更新日:2026年10月7日

文:nor Webツール開発者 プロフィール

基礎控除申告書は、今年の合計所得金額を見積もり、判定欄にチェックして、基礎控除の額を書く書類です。 令和8年分は基礎控除が引き上げられ、合計所得489万円以下なら104万円、489万円超655万円以下は67万円、655万円超2,350万円以下は62万円です。給与だけの人なら、年収665万5,556円以下で104万円になります。

正式な名前は「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」で、1枚の用紙に4つの申告書が入っています。左上の基礎控除申告書は原則として全員が書き、残りの3つは当てはまる人だけが書きます。


結論:令和8年分の基礎控除額の早見表

令和8年分の基礎控除額(国税庁「令和8年分 基礎控除申告書」の判定欄・「令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし」から)

項目 給与収入だけの場合 基礎控除の額
合計所得 489万円以下 665万5,556円以下 104万円
489万円超 655万円以下 665万5,556円超 850万円以下 67万円
655万円超 2,350万円以下 850万円超 2,545万円以下 62万円
2,350万円超 2,400万円以下 2,545万円超 2,595万円以下 48万円
2,400万円超 2,450万円以下 2,595万円超 2,645万円以下 32万円
2,450万円超 2,500万円以下 2,645万円超 2,695万円以下 16万円
2,500万円超 2,695万円超 0円(申告書は出さない)

給与収入の換算は、給与が850万円を超えても所得金額調整控除がない人の場合です。所得金額調整控除がある人は、同じ年収でも合計所得が少なくなります。令和7年分の額は95万円・88万円・68万円・63万円・58万円でした。同じ年収でも去年と書く金額が違うので、去年の控えを写すのは避けてください。


基礎控除申告書の書き方|3ステップ

ステップ1:今年の合計所得金額を見積もる

用紙左上の「あなたの本年中の合計所得金額の見積額の計算」に書きます。

  • ⑴給与所得:「収入金額」に今年1年分の給与(賞与を含む額面)の見込み、「所得金額」に給与所得控除を引いた額を書く
  • ⑵給与所得以外の所得の合計額:副業の事業所得や不動産所得などがあれば書く。給与だけなら空欄
  • 合計:⑴と⑵の所得金額を足した額が「合計所得金額の見積額」

年収から給与所得を出すときは、国税庁の申告書の裏面にある計算表を使います。12月分の給与や冬の賞与がまだ決まっていない段階でも、直近の給与明細と賞与の見込みから概算して構いません。

ステップ2:判定欄にチェックし「区分Ⅰ」を書く

合計所得金額の見積額が当てはまる「判定」の行にチェックします。配偶者控除等申告書も出す人は、同じ行の記号(A・B・C)を「区分Ⅰ」に書きます。

区分Ⅰの記号(配偶者控除・配偶者特別控除を受ける人だけが使う)

項目 区分Ⅰ 給与収入だけの場合
合計所得 900万円以下 A 1,095万円以下
900万円超 950万円以下 B 1,095万円超 1,145万円以下
950万円超 1,000万円以下 C 1,145万円超 1,195万円以下
1,000万円超 ― 配偶者控除・配偶者特別控除は受けられない

ステップ3:「基礎控除の額」を書く

判定の行に対応する金額を「基礎控除の額」欄に書きます。上の早見表の金額と同じです。

記入例:給与897万円の場合(国税庁の記載例)

国税庁の記載例では、給与収入897万円の人が次のように書いています。

国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」の記載例(山川太郎さん)から

項目 記入する内容 ポイント
⑴給与所得 収入金額 8,970,000円/所得金額 6,973,000円 給与所得控除後の702万円から、所得金額調整控除4万7,000円((897万円−850万円)×10%)を引いた額。この記載例は所得金額調整控除がある人の例
合計所得金額の見積額 6,973,000円 給与以外の所得がないので⑴と同じ
判定 655万円超900万円以下にチェック
区分Ⅰ A 配偶者控除等申告書を出すので記入
基礎控除の額 620,000円 655万円超2,350万円以下は62万円

配偶者控除等申告書の書き方|「区分Ⅱ」と控除額の表

配偶者がいて、配偶者の合計所得金額が133万円以下(給与収入だけなら207万円以下)なら記入します。配偶者の氏名・個人番号・生年月日と、「配偶者の本年中の合計所得金額の見積額の計算」を書き、判定から区分Ⅱを出します。区分Ⅰ(あなた)と区分Ⅱ(配偶者)の組み合わせで控除額が決まります。

令和8年分の配偶者控除・配偶者特別控除の額(国税庁の申告書「控除額の計算」欄から)

項目 区分Ⅰ=A 区分Ⅰ=B 区分Ⅰ=C
①配偶者の所得62万円以下・70歳以上 48万円 32万円 16万円
②配偶者の所得62万円以下・70歳未満 38万円 26万円 13万円
③62万円超95万円以下 38万円 26万円 13万円
95万円超100万円以下 36万円 24万円 12万円
100万円超105万円以下 31万円 21万円 11万円
105万円超110万円以下 26万円 18万円 9万円
110万円超115万円以下 21万円 14万円 7万円
115万円超120万円以下 16万円 11万円 6万円
120万円超125万円以下 11万円 8万円 4万円
125万円超130万円以下 6万円 4万円 2万円
130万円超133万円以下 3万円 2万円 1万円

①②は「配偶者控除の額」欄に、③以下は「配偶者特別控除の額」欄に書きます。配偶者の所得62万円は給与収入だけなら136万円、95万円は169万円にあたります。

国税庁の記載例では、配偶者の給与収入が124万円(所得50万円)で区分Ⅱは②、本人の区分ⅠがAなので、配偶者控除の額に380,000円と書いています。配偶者の所得が133万円を超える共働き世帯は、この欄を空欄のままにします。扶養に入れる年収の目安は扶養はいくらまで?2026年は136万円にまとめています。


特定親族特別控除申告書の書き方|19歳以上23歳未満の子

19歳以上23歳未満(令和8年分は平成16年1月2日〜平成20年1月1日生まれ)で、合計所得が**62万円超123万円以下(給与収入だけなら136万円超197万円以下)**の親族がいる場合に記入します。大学生の子のアルバイト収入が扶養の目安を少し超えた場合などが当てはまります。

令和8年分の特定親族特別控除の額(国税庁の申告書「控除額の計算」欄から)

項目 控除額 給与収入だけの場合
親族の所得 62万円超85万円以下 63万円 136万円超159万円以下
85万円超90万円以下 61万円 159万円超164万円以下
90万円超95万円以下 51万円 164万円超169万円以下
95万円超100万円以下 41万円 169万円超174万円以下
100万円超105万円以下 31万円 174万円超179万円以下
105万円超110万円以下 21万円 179万円超184万円以下
110万円超115万円以下 11万円 184万円超189万円以下
115万円超120万円以下 6万円 189万円超194万円以下
120万円超123万円以下 3万円 194万円超197万円以下

国税庁の記載例では、平成18年3月3日生まれの子の合計所得の見積額が100万円で、控除額は410,000円です。所得が62万円以下の子は、この欄ではなく扶養控除等申告書の「源泉控除対象親族」側に書きます。


所得金額調整控除申告書|給与850万円超の人だけ

今年の給与の収入金額が850万円を超える人のうち、本人が特別障害者である場合や、23歳未満の扶養親族・特別障害者である同一生計配偶者や扶養親族がいる場合に記入します。給与が850万円以下なら書く必要はありません。


よくある間違い

  • 去年の金額を写す:令和8年分は基礎控除の額が変わっています。104万円・67万円・62万円のどれかを書きます
  • 収入と所得を取り違える:判定に使うのは「所得」(給与所得控除を引いた後)です。年収のまま判定すると区分がずれます
  • 配偶者の欄を年収で判定する:配偶者の判定も所得で行います。給与だけなら、年収から給与所得控除を引いた額です
  • 区分Ⅰを書き忘れる:配偶者控除等申告書を出す人は、判定と区分Ⅰの両方が必要です

ほかの書類(扶養控除等申告書・保険料控除申告書)の書き方と、添付書類のチェックリストは年末調整の書き方【令和8年分】、生命保険や地震保険の欄は保険料控除申告書の書き方【令和8年分】にまとめています。


よくある質問

Q. 合計所得が2,500万円を超える人も基礎控除申告書を出しますか?

出す必要はありません。合計所得金額が2,500万円を超えると基礎控除は0円になるためです(所得金額調整控除のない給与だけの人なら年収2,695万円超)。2,500万円以下の人は、基礎控除申告書を出さないと年末調整で基礎控除が受けられません。なお、給与の収入金額が2,000万円を超える人は年末調整の対象外で、確定申告で精算します。

Q. 令和8年分の基礎控除額はいくらですか?

合計所得金額489万円以下は104万円、489万円超655万円以下は67万円、655万円超2,350万円以下は62万円です。給与だけの人なら、年収665万5,556円以下で104万円、850万円以下で67万円、2,545万円以下で62万円になります。

Q. 合計所得金額の見積額は、まだ12月の給与が出ていないのにどう書けばいいですか?

直近の給与明細と、12月分の給与・冬の賞与の見込みを足して1年分を見積もります。見積額はあくまで見込みで、判定の区分が変わらない範囲のずれなら問題になりません。

Q. 区分Ⅰは全員が書くのですか?

区分Ⅰは、配偶者控除等申告書も出す人が書きます。配偶者控除・配偶者特別控除を受けない人は、判定欄のチェックと基礎控除の額だけで足ります。

Q. 共働きで配偶者の年収が200万円の場合、配偶者控除等申告書は書きますか?

配偶者の給与収入が207万円以下(合計所得133万円以下)なら配偶者特別控除の対象になるので書きます。年収200万円の配偶者は所得126万円で、本人の区分ⅠがAなら控除額は6万円です。207万円を超えると対象外なので、配偶者の欄は空欄にします。


出典


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令和8年分の保険料控除申告書は、届いた控除証明書の金額を4つの欄(生命保険料・地震保険料・社会保険料・小規模企業共済等掛金)に写して計算します。23歳未満の扶養親族がいる人は新契約の一般生命保険料の上限が4万円から6万円に。計算式Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと国税庁の記載例で、どの数字をどこに書くかを整理しました。

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