年末調整とは?いつ・何をするかを早見表で解説【2026年・令和8年分】
文:nor Webツール開発者 プロフィール
年末調整とは、会社が毎月の給与から天引き(源泉徴収)してきた所得税を、年末にまとめて精算する手続きです。毎月の天引き額はあくまで概算のため、1年分を正しく計算し直すと差額が出ます。会社員がやるのは11月ごろに申告書と控除証明書を出すことだけで、差額は12月の給与で還付・追徴されます。
会社員がやることは、次の3つだけです。
- 10月〜11月に届く控除証明書を保管する(生命保険料、地震保険料、iDeCo、国民年金など)
- 会社から配られた申告書に記入して、社内期限までに証明書と一緒に出す
- 12月の給与明細で、還付または追徴の金額を確認する
| 時期 | 会社がすること | あなたがすること | 備考 |
|---|---|---|---|
| 10月中旬〜11月上旬 | 申告書を配布する | 保険会社などから届く控除証明書を保管する | 再発行には日数がかかるため、届いた時点でまとめておく |
| 11月(社内期限。中旬〜下旬が多い) | 申告書と証明書を回収し、内容を確認する | 申告書3種類+控除証明書(転職した年は前職の源泉徴収票も)を提出する | 実際に守るべきなのは法定期限ではなく社内期限 |
| 12月の給与日 | 1年分の年税額を計算し、差額を給与に反映する | 給与明細で還付額・追徴額を確認する | 会社によっては翌年1月の給与での精算になる |
| 翌年1月 | 源泉徴収票を交付する | 源泉徴収票を受け取って保管する | 確定申告や各種手続きで使うため捨てない |
| 翌年2月16日〜3月15日 | (対応なし) | 年末調整で扱えない控除がある人だけ確定申告する | 医療費控除、ふるさと納税、住宅ローン控除1年目など |
流れを一本にすると、10月〜11月:書類を出す → 12月の給与:還付・追徴で精算 → 翌年1月:源泉徴収票を受け取る → 2月16日〜3月15日:必要な人だけ確定申告、という順番になります。
- 各欄の書き方・記入例:年末調整の書き方|申告書3種類の記入例
- 社内期限を営業日で逆算する:2026年11月の営業日カレンダー
- 12月の手取りを試算する:手取り計算ツール
なお、この記事は一般的な仕組みの解説です。自分が対象になるか、控除がいくらになるかといった個別の判断は、勤務先の給与担当か所轄の税務署に確認してください。
年末調整とは?毎月の源泉徴収を年末に精算する手続き
年末調整とは、給与から毎月天引きされている所得税を、1年が終わる時点で正しい金額に計算し直し、差額を精算する手続きです。
会社は毎月の給与を支払うとき、国税庁が公表する「源泉徴収税額表」にあてはめて所得税を天引きしています。ただしこの金額は、次の理由からあくまで概算です。
- 生命保険料控除や地震保険料控除など、年末にならないと確定しない控除が反映されていない
- 扶養家族の増減、結婚、出産といった年の途中の変化が反映しきれていない
- 残業代や昇給で月ごとの給与額が変動しても、税額表は毎月の額をそのまま1年分とみなして計算している
そのため1年分を正しく計算すると、多くの人は「払いすぎ」の状態になっています。年末調整で払いすぎが判明すれば還付(戻ってくる)、不足していれば追徴(追加で引かれる)という形で調整されます。還付になる人が多いのは、上の3つの理由の多くが「税金を安くする方向」に働くためです。
所得税がなぜ額面からそのまま引かれるのかという基本は額面と手取りの違い|給与から引かれるものの内訳、社会保険料の扱いは社会保険料はいくら引かれる?で解説しています。年末調整の対象期間は暦年(1月1日〜12月31日)で、会社の事業年度とは関係ありません(年度はいつからいつまで?)。
年末調整はいつ?会社員のスケジュール(10月〜翌年1月)
年末調整の書類提出は10月から11月、税額の精算は12月の給与というのが基本の流れです。
会社は12月の給与計算に間に合わせる必要があるため、社員からの提出期限を11月中旬から下旬に設定するのが一般的です。11月は祝日が入って営業日が少なくなる月でもあるので、証明書の再発行が必要になった場合を考えて早めに動くと安全です(2026年11月の営業日カレンダー)。
ここで混乱しやすいのが、法定期限と社内期限が別物という点です。
| 区分 | 期限 | 実務上の扱い |
|---|---|---|
| 法定期限 | 扶養控除等(異動)申告書は「その年最初の給与の支払を受ける日の前日」まで、保険料控除申告書などは「その年最後の給与の支払を受ける日の前日」まで | 提出先は税務署ではなく勤務先。日付を意識する場面は少ない |
| 社内期限 | 勤務先が独自に設定(11月中旬〜下旬が多い) | 実際に守るべきはこちら。会社の案内に従う |
精算のタイミングも会社によって差があります。12月の給与に反映する会社が多い一方、事務処理の都合で翌年1月の給与での精算になる会社もあります。どちらになるかは勤務先の運用しだいなので、給与担当に確認するのが確実です。12月の給与日そのものは仕事納め2026はいつ?で触れている年内スケジュールとあわせて確認できます。
翌年1月には源泉徴収票が交付されます。会社が源泉徴収票を交付する期限は1月31日と定められています。確定申告や住宅ローンの審査、転職先への提出などで使うため、受け取ったら必ず保管してください。
年末調整で何をする?提出する書類の一覧
会社員が提出するのは、申告書3種類+控除証明書が基本です。転職した年は前職の源泉徴収票も加わります。
| 書類 | 何のためのものか | 添付するもの |
|---|---|---|
| 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 | 扶養親族や障害者控除、ひとり親控除などを申告する。年末調整を受ける前提となる書類 | なし(マイナンバーの扱いは会社の運用による) |
| 給与所得者の保険料控除申告書 | 生命保険料控除、地震保険料控除、給与天引き以外の社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除(iDeCoなど)を申告する | 各種の控除証明書 |
| 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書 | 基礎控除、配偶者控除・配偶者特別控除、特定親族特別控除、所得金額調整控除をまとめて申告する | なし |
| 住宅借入金等特別控除の申告書(該当者のみ) | 住宅ローン控除の2年目以降に使う。1年目は確定申告 | 税務署から届く控除証明書と、金融機関の年末残高等証明書 |
| 前職の源泉徴収票(その年に転職した人のみ) | 前職分の給与と源泉徴収税額を合算して年税額を計算するために必要 | — |
控除証明書は、生命保険会社や損害保険会社、国民年金基金連合会(iDeCo)、日本年金機構(国民年金保険料)などから10月ごろに郵送されてきます。年末調整の時期にまとめて探すと見つからないことが多いので、届いた時点で1か所にまとめておくのが確実です。紛失した場合は再発行を依頼できますが、到着まで日数がかかります。
各欄の具体的な書き方、記入例、控除額の計算方法は年末調整の書き方|申告書3種類の記入例にまとめています。
年末調整の対象者・対象外は?【早見表】
年末調整の対象になるのは、勤務先に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出していて、1年を通じて勤務している人、または年の途中で就職して年末まで勤務している人です。
| 区分 | 対象 | 補足 |
|---|---|---|
| 1年を通じて勤務している人 | 対象 | 扶養控除等申告書の提出が前提 |
| 年の途中で就職し、年末まで勤務している人 | 対象 | 前職があれば前職の源泉徴収票が必要 |
| パート・アルバイト | 対象 | 扶養控除等申告書を出していれば対象。掛け持ちの場合、提出できるのは主たる勤務先1社のみ |
| 給与の総額が2,000万円を超える人 | 対象外 | 自分で確定申告する |
| 扶養控除等申告書を提出していない人 | 対象外 | 掛け持ちの従たる勤務先など。毎月の天引きが高めになるため確定申告で精算する |
| 災害減免法により源泉徴収の猶予・還付を受けた人 | 対象外 | 確定申告で精算する |
| 年の途中で退職した人 | 原則、対象外 | 再就職先で合算して年末調整を受けるか、自分で確定申告する。ただし下記の例外あり |
年の途中で退職した人でも、次のいずれかに当てはまる場合は年末調整の対象になります。
- 海外支店への転勤などの理由により非居住者となった人
- 死亡によって退職した人
- 著しい心身の障害のために退職した人(退職後に再就職して給与を受け取る見込みのある人を除く)
- 12月に支給されるべき給与の支払を受けた後に退職した人
- 本年中に支払を受ける給与の総額が123万円以下である人(退職後にその年に他の勤務先から給与の支払を受ける見込みのある人を除く)
※ 上記は国税庁タックスアンサーNo.2665(令和7年4月1日現在の法令等)の内容です。金額の基準は後述の令和8年度税制改正の影響を受ける可能性があるため、実際の判断は勤務先または税務署に確認してください。
年末調整と確定申告の違いは?【早見表】
年末調整は勤務先が代わりに行ってくれる手続き、確定申告は自分で税務署に対して行う手続きです。会社員の多くは年末調整だけで所得税の精算が完了し、確定申告は不要になります。
| 項目 | 年末調整 | 確定申告 |
|---|---|---|
| 誰が行う | 勤務先(会社) | 自分 |
| 対象になる人 | 扶養控除等申告書を提出している給与所得者 | 給与以外の所得がある人、年末調整で扱えない控除がある人、個人事業主など |
| 時期 | 書類提出は10〜11月、精算は12月の給与 | 翌年2月16日〜3月15日(還付申告は年明けから可能) |
| 扱える控除 | 基礎控除、配偶者控除、扶養控除、生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、住宅ローン控除2年目以降など | 上記に加えて医療費控除、寄附金控除、雑損控除、住宅ローン控除1年目 |
| 結果の受け取り方 | 12月(会社により翌年1月)の給与で還付・追徴 | 申告後に指定口座へ還付(不足分がある場合は納付) |
年末調整を受けている会社員でも、次のような場合は確定申告が必要です。
- 給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
- 1か所から給与を受けていて、給与所得・退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える人
- 2か所以上から給与を受けていて、年末調整されなかった給与の収入金額とそれ以外の所得の合計額が20万円を超える人
- 同族会社の役員などで、その会社から給与のほかに利子や賃貸料を受け取っている人
年末調整で受けられる控除・確定申告が必要な控除
控除の種類によって、年末調整で処理できるものとできないものが分かれます。
| 控除 | 年末調整 | メモ |
|---|---|---|
| 基礎控除 | できる | 基礎控除申告書で申告する |
| 配偶者控除・配偶者特別控除 | できる | 配偶者控除等申告書で申告する |
| 扶養控除・特定親族特別控除 | できる | 扶養控除等申告書・特定親族特別控除申告書で申告する |
| 障害者控除・寡婦控除・ひとり親控除・勤労学生控除 | できる | 扶養控除等申告書で申告する |
| 社会保険料控除 | できる | 給与天引き分は自動で反映。国民年金などを自分で払った分は証明書を添付 |
| 生命保険料控除・地震保険料控除 | できる | 控除証明書が必要 |
| 小規模企業共済等掛金控除(iDeCoなど) | できる | 控除証明書が必要 |
| 住宅ローン控除(2年目以降) | できる | 専用の申告書と年末残高等証明書が必要 |
| 住宅ローン控除(1年目) | できない | 初年度は確定申告が必要 |
| 医療費控除・セルフメディケーション税制 | できない | 確定申告が必要 |
| 寄附金控除(ふるさと納税など) | できない | ワンストップ特例制度を使うか、確定申告が必要 |
| 雑損控除 | できない | 確定申告が必要 |
とくに間違えやすいのがふるさと納税です。ふるさと納税は寄附金控除にあたるため年末調整では処理できません。確定申告をしない会社員は、寄附先が5自治体以内であればワンストップ特例制度が使えます。自分の控除上限額はふるさと納税の控除上限額 早見表で年収別に確認できます。
年末調整をしないとどうなる?出し忘れたときの対処
年末調整の書類を出さないと、生命保険料控除や扶養控除などが反映されないまま年税額が計算され、所得税を払いすぎたままになることがあります。
とくに「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出していない場合は、そもそも年末調整の対象外となり、毎月の源泉徴収も高めの税額(いわゆる乙欄)で計算されます。この場合は自分で確定申告をしなければ精算されません。
社内期限に間に合わなかったときの対処は、次の順番です。
- まず勤務先の給与担当に相談する。 12月の給与計算が終わる前であれば受け付けてもらえることがあります。年明けでも、会社の事務処理の状況によっては再計算に応じてもらえる場合があります。
- 会社での処理が間に合わなければ、自分で確定申告をする。 年末調整で漏れた控除は確定申告で申告し直せば精算できます。
- 確定申告の期間を過ぎていても、還付を受ける申告(還付申告)はその年の翌年1月1日から5年以内であれば行えます。 過去に出し忘れた年があっても、5年以内ならさかのぼって手続きできます。
なお、書類を出さなかったこと自体で会社員が罰則を受けるわけではありませんが、払いすぎた税金は放置しても自動的には戻ってきません。控除証明書は捨てずに残しておいてください。
2026年(令和8年分)の年末調整で変わる点
令和8年度税制改正により、基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ、扶養親族等の所得要件の改正が行われました。これらは原則として令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税について適用されます。
会社員にとって最も重要なのは、令和8年11月までの給与の源泉徴収事務に変更はなく、令和8年12月に行う年末調整でまとめて反映されるという点です。つまり、毎月の給与から引かれる所得税は11月まで従来どおりで、12月の年末調整のときに改正後の控除額をもとに1年分の税額を計算し直し、それまで天引きされてきた税額との差額を精算します。
まず、令和8年分の基礎控除額は合計所得金額に応じて次のようになります。
| 合計所得金額 | 給与収入だけの場合の収入金額 | 令和8年分の基礎控除額 |
|---|---|---|
| 489万円以下 | 665万5,556円以下 | 104万円 |
| 489万円超 655万円以下 | 850万円以下 | 67万円 |
| 655万円超 2,350万円以下 | — | 62万円 |
改正前(令和7年分の年末調整で使った額)は、区分に応じて95万円・88万円・68万円・63万円・58万円でした。給与収入が665万5,556円以下であれば基礎控除は104万円になり、多くの会社員がこの区分に入ります。
そのほかの主な改正は次のとおりです。
| 項目 | 改正前 | 令和8年分 |
|---|---|---|
| 給与所得控除の最低保障額(給与収入190万円以下) | 65万円 | 74万円 |
| 扶養親族・同一生計配偶者の所得要件 | 合計所得金額58万円以下(給与収入だけなら123万円以下) | 合計所得金額62万円以下(給与収入だけなら136万円以下) |
| 勤労学生の所得要件 | 合計所得金額85万円以下(給与収入だけなら150万円以下) | 合計所得金額89万円以下(給与収入だけなら163万円以下) |
| 一般生命保険料控除の上限(23歳未満の扶養親族がいる人・新契約) | 4万円 | 6万円(生命保険料控除の合計上限12万円は据え置き) |
このほか、特定親族(19歳以上23歳未満)の所得要件は合計所得金額62万円超123万円以下(給与収入だけなら136万円超197万円以下)、配偶者特別控除の対象となる配偶者は合計所得金額62万円超133万円以下(給与収入だけなら136万円超207万円以下)となりました。
扶養に入れる家族の範囲が広がる点は、実際の手続きに影響します。国税庁の資料では、この改正により新たに扶養親族等の要件を満たすことになった親族について扶養控除等の適用を受けるには、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」等の提出が必要とされています。給与収入が123万円を超えて136万円以下のアルバイト収入があるお子さんや配偶者がいる場合は、申告書の記載漏れがないか確認してください。
また、申告書の様式も変わります。 「給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」は、控除額の計算表や判定欄が改正後の額に修正されています(令和8年分の扶養控除等申告書の記載事項自体に変更はありません)。前年の記憶で書くと欄がずれることがあるので、配られた用紙の欄を確認しながら記入するのが確実です。
なお、改正の施行日は12月1日ですが、11月に書類を配布・回収する会社でも問題ありません。国税庁のQ&Aでは、改正を反映した書類を令和8年12月1日より前に提出しても差し支えないとされています。
なお、令和9年1月1日以後に支払われる給与からは、改正後の「源泉徴収税額表」が使われます。毎月の天引き額が変わるのは2027年に入ってからです。
一次情報は次のページで確認できます。
- 国税庁:令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について
- 国税庁:令和8年4月源泉所得税の改正のあらまし(PDF)
なお、国税庁が毎年公表している「年末調整のしかた」の令和8年分版は、2026年8月26日時点ではまだ公表されていません。国税庁のQ&Aでは、令和8年8月末頃に国税庁ホームページへ掲載される予定とされています。各申告書の記載例も同じく令和8年8月末頃の公開予定です。公表されしだい、国税庁の年末調整がよくわかるページで確認してください。
12月の給与明細で確認するポイント
年末調整の結果は、12月(会社によっては翌年1月)の給与明細に表れます。確認するのは次の2か所です。
- 「年末調整還付金」「年調過不足税額」などの項目:ここに金額が表示されていれば、それが精算された差額です。プラス表示なら還付、マイナス表示なら追徴という形が一般的ですが、表記は会社の給与システムによって異なります。
- 所得税(源泉所得税)の欄:還付があった月は、この欄が通常月よりも小さくなる、あるいはマイナスになることがあります。
還付金は臨時収入ではなく、その年に払いすぎていた所得税が戻ってきたものです。そのため「年末調整で得をする」というより「本来の税額に戻る」と考えるのが正確です。逆に、扶養家族が減った年や賞与が想定より多かった年などは追徴になることもあります。賞与も年税額の計算に合算されるため、その仕組みはボーナスの手取り額|賞与から引かれる税金・社会保険料で解説しています。
12月の手取りがいくらになりそうかを概算したい場合は手取り計算ツールが使えます。給与明細のどの欄に何が書かれているかは給与明細の見方|新社会人向けに項目を全部解説にまとめています。
翌年1月に受け取る源泉徴収票には、1年間の支払金額、給与所得控除後の金額、所得控除の合計額、源泉徴収税額が記載されています。申告した控除がきちんと反映されているかは、この源泉徴収票で確認できます。
よくある質問
Q. 年末調整はいつ行われますか?
書類の配布が10月中旬から11月上旬ごろ、提出の社内期限が11月中旬から下旬に設定されることが多く、精算は12月の給与で行われます。会社によっては翌年1月の給与での精算になります。翌年1月には源泉徴収票が交付されます。社内期限は勤務先が独自に決めるため、実際の日付は会社の案内で確認してください。
Q. 年末調整では何を提出すればいいですか?
扶養控除等(異動)申告書、保険料控除申告書、基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書の3種類が基本です。これに生命保険料や地震保険料、iDeCo、国民年金などの控除証明書を添えます。その年に転職した人は前職の源泉徴収票も必要です。住宅ローン控除の2年目以降の人は専用の申告書と年末残高等証明書を追加します。
Q. 年末調整と確定申告の違いは何ですか?会社員でも確定申告が必要になるのはどんな場合ですか?
年末調整は勤務先が行う手続きで、確定申告は自分で税務署に行う手続きです。給与の年間収入金額が2,000万円を超える人、給与以外の所得の合計が20万円を超える人、2か所以上から給与を受けていて年末調整されなかった給与などの合計が20万円を超える人は確定申告が必要です。また医療費控除、ふるさと納税などの寄附金控除、雑損控除、住宅ローン控除の1年目は年末調整では受けられず、確定申告が必要です。
Q. 年末調整の書類を出し忘れたらどうなりますか?
生命保険料控除や扶養控除などが反映されないまま年税額が計算され、所得税を払いすぎたままになることがあります。まず勤務先の給与担当に相談してください。会社の事務が終わっていて間に合わない場合は、自分で確定申告をすれば精算できます。払いすぎた税金を取り戻す還付申告は、その年の翌年1月1日から5年以内であれば行えます。
Q. 2026年(令和8年分)の年末調整では何が変わりますか?
令和8年度税制改正により、基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ、扶養親族等の所得要件の改正が行われました。原則として令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税に適用されます。令和8年11月までの給与の源泉徴収事務に変更はなく、令和8年12月の年末調整で改正後の控除額をもとに1年分の税額を計算し直して精算します。令和8年分の基礎控除は合計所得金額489万円以下なら104万円、給与所得控除の最低保障額は74万円、扶養親族の所得要件は合計所得金額62万円以下(給与収入だけなら136万円以下)です。
まとめ
年末調整とは、会社が毎月天引きしてきた所得税を年末に精算する手続きです。会社員がやることは限られています。
- 10月ごろに届く控除証明書を保管する
- 11月の社内期限までに申告書3種類と証明書を提出する(転職した年は前職の源泉徴収票も)
- 12月の給与明細で還付・追徴を確認する
- 医療費控除・ふるさと納税・住宅ローン控除1年目がある人だけ、翌年2月16日〜3月15日に確定申告する
2026年(令和8年分)は基礎控除などの引上げが12月1日施行のため、11月までの天引きは従来どおりで、12月の年末調整でまとめて精算されます。個別の税額や自分が対象かどうかの判断は、勤務先の給与担当または所轄の税務署に確認してください。









