年末調整の対象者は?アルバイト・掛け持ち・途中入社/退職の早見表【2026年】

公開日:2026年10月17日 最終更新日:2026年10月17日

文:nor Webツール開発者 プロフィール

年末調整の対象になるのは、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を出した勤務先に12月31日時点で在籍していて、1年の給与が2,000万円以下の人です。アルバイトや学生でもこの条件を満たせば対象で、収入が少なくても会社が手続きします。掛け持ちをしている人は申告書を出した1社だけ、年の途中で入社した人は前職の源泉徴収票を今の会社に出して合算、年の途中で退職した人は原則対象外で確定申告に回ります。

あなたの立場年末調整どこでやること
1年を通じて同じ会社に勤務対象勤務先申告書と控除証明書を社内期限までに提出
アルバイト・パート(勤務先は1か所)対象勤務先同上。収入が少なく天引きがなくても申告書は出す
学生アルバイト(親の扶養内)対象勤務先同上。親の扶養とは別の手続き
掛け持ち(2か所以上)申告書を出した1社だけ対象主たる勤務先もう1社の給与は乙欄で天引き。原則、確定申告で精算
年の途中で入社(前職あり)対象今の勤務先前職の源泉徴収票を提出。届くまで年末調整は保留
年の途中で退職し、年内に再就職対象再就職先前職の源泉徴収票を提出
年の途中で退職し、再就職しない原則対象外自分で確定申告2027年1月1日から還付申告ができる。例外5つは下記
給与が2,000万円超対象外自分で確定申告会社は年末調整をしない
副業(業務委託・事業所得など)がある給与は対象勤務先+確定申告副業の所得が20万円超なら確定申告

年末調整の全体の流れと提出期限は年末調整はいつからいつまで?2026年のスケジュールに、申告書の書き方は年末調整の書き方【令和8年分】にまとめています。


年末調整の対象者はこの3条件【国税庁の基準】

国税庁のタックスアンサーNo.2665「年末調整の対象となる人」では、年末調整の対象を次のように定めています。

  1. 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を、年末調整を行う日までに勤務先に提出している
  2. 1年を通じて勤務している、または年の途中で就職して年末まで勤務している
  3. 1年間に支払うべきことが確定した給与の総額が2,000万円以下(災害減免法で源泉所得税の猶予や還付を受けた人も対象外)

雇用形態の条件はありません。正社員か、契約社員か、アルバイトかは関係なく、申告書を出していて年末に在籍していれば対象です。逆に、申告書を出していない勤務先は、どれだけ働いていても年末調整をしてくれません。


アルバイト・パート・学生は対象になる?

対象です。勤務先が1か所で、入社時や年初に扶養控除等申告書を書いて出していれば、会社が年末調整をします。

収入が少なく、毎月の給与から所得税が引かれていないアルバイトでも、申告書は出しておきます。所得税が引かれていなければ戻る税金はありませんが、申告書を出していないと乙欄(高めの税率)で天引きされる扱いになり、必要のない税金を引かれたうえで自分で確定申告する手間が増えます。

2026年(令和8年分)の給与所得控除の最低保障額は74万円、基礎控除は合計所得金額489万円以下で104万円なので、給与収入が178万円(74万円+104万円)以下なら所得税はかかりません。親の扶養に入れるかどうかの基準(給与136万円以下)はこれとは別の話で、扶養はいくらまで?2026年で整理しています。学生本人の年末調整と、親の扶養控除の判定は、それぞれ別に進みます。


掛け持ち・ダブルワーク・副業がある人|年末調整は1社だけ

扶養控除等申告書は1か所にしか出せません。国税庁のNo.2520では、申告書を出した先の給与を「主たる給与」(税額表の甲欄で天引き)、それ以外を「従たる給与」(乙欄で天引き)と呼び、従たる給与は原則として年末調整の対象にならないとしています。

  • 主たる勤務先(通常は収入の多いほう): 申告書を出し、年末調整を受ける
  • 従たる勤務先: 乙欄で高めに天引きされる。年末調整はされないので、確定申告で精算する

年の途中で主たる給与の勤務先に申告した扶養親族を従たる給与の勤務先へ申告し直すことはできますが、その逆はできません。

確定申告が必要かどうかは国税庁のNo.1900の基準で決まります。2か所以上から給与を受けていて、年末調整されなかった給与の収入と他の所得の合計が20万円を超える人は確定申告が必要です。ただし、給与収入の合計から所得控除(雑損・医療費・寄附金・基礎控除を除く)を引いた額が150万円以下で、かつ他の所得が20万円以下なら申告は不要です。乙欄で高めに引かれている人は、申告が不要でも確定申告(還付申告)をすると税金が戻ることが多くあります。

副業が業務委託や事業所得の人は、会社の給与は通常どおり年末調整され、副業の所得が20万円を超えれば確定申告で合算します。社会保険の扶養(130万円)は税金とは別の基準なので、年収の壁2026で確認してください。2か所分の手取りの目安は手取り計算ツールで試算できます。


年の途中で入社した人|前職の源泉徴収票を今の会社に出す

今の会社が、前職分の給与と天引きを合算して年末調整をします。国税庁の「令和8年分 年末調整のしかた」では、前職分は「給与所得の源泉徴収票」などで確認し、その確認ができるまではその人の年末調整は見合わせると定めています。源泉徴収票が間に合わないと、今の会社は年末調整をせず、自分で確定申告することになります。

前職の源泉徴収票は退職時に交付されるのが通常で、手元にない場合は前の勤務先に請求します。合算の対象は、その年の1月1日以降に前職から受け取った給与です。添付の仕方は年末調整の書き方の添付書類チェックリストにあります。


年の途中で退職した人|原則対象外、例外は5つ

年の途中で退職して、その年のうちに再就職しない人は、原則として年末調整の対象になりません。退職した会社は、退職時点の源泉徴収票を交付するだけです。ただし国税庁は、退職時に年末調整を行う例外を5つ挙げています。

  1. 海外支店などへの転勤で非居住者になった人
  2. 死亡によって退職した人
  3. 著しい心身の障害のために退職した人(退職後に再就職して給与を受ける見込みのある人を除く)
  4. 12月に支給されるべき給与の支払を受けた後に退職した人
  5. パートタイマーなどとして働いていた人が退職した場合で、本年中に支払を受ける給与の総額が136万円以下の人(退職後その年に他の勤務先から給与を受ける見込みのある人を除く)

5番目の136万円は、令和8年分の年末調整のしかたで示されている基準です。改正前は123万円で、2026年中の退職時年末調整の実務は勤務先や税務署の案内に従ってください。

例外に当てはまらない途中退職者は、確定申告で精算します。2026年は基礎控除などの引上げが12月1日施行なので、それより前に退職して年末調整を受けていない人は、改正後の控除がまだ適用されていません。国税庁は「令和8年の中途で退職し、年末調整を受けていない方についても、改正後の控除等が適用されていませんので、改正後の控除等の適用を受けるためには確定申告が必要です」と案内しています(令和8年度税制改正 Q&A)。退職までの給与から所得税が引かれている人は、確定申告をすると戻る可能性が高い年です。源泉徴収税額が0円の人は、申告しても戻る税金はありません。


対象外の人がやること|確定申告と還付申告の時期

年末調整の対象にならなかった人は、自分で所得税を精算します。

立場手続き時期
途中退職して再就職していない(天引きあり)還付申告2027年1月1日から5年間。確定申告期間を待たなくてよい
掛け持ちの従たる給与がある確定申告(20万円超は必須。以下でも還付申告は可)2027年2月16日(火)〜3月15日(月)。還付だけなら1月1日から
給与が2,000万円超確定申告2027年2月16日(火)〜3月15日(月)
副業の所得が20万円超確定申告同上

還付申告の期間は国税庁のNo.2030で「その年の翌年1月1日から5年間提出することができます」と定められており、「年の途中で退職し、年末調整を受けずに源泉徴収税額が納め過ぎとなっているとき」が例として挙げられています。年末調整と確定申告の違いの一覧は年末調整はいつからいつまで?の比較表にまとめています。


よくある質問

Q. アルバイトで年収が少なくても年末調整は必要ですか?

勤務先に扶養控除等申告書を出していれば、会社が年末調整をします。所得税が引かれていなければ戻る税金はありませんが、申告書を出していないと乙欄の高い税率で天引きされるので、出しておくのが得です。

Q. バイトを2つ掛け持ちしています。年末調整はどちらでしますか?

扶養控除等申告書を出した1社だけです。通常は収入の多いほうに出します。もう1社は乙欄で高めに天引きされ、年末調整はされないので、確定申告で精算します。

Q. 掛け持ちのもう一方の給与が20万円以下なら確定申告はいりませんか?

年末調整されなかった給与と他の所得の合計が20万円以下なら、確定申告の義務はありません。ただし乙欄で高めに引かれている分は、還付申告をすれば戻ることが多いので、申告したほうが得なケースがほとんどです。

Q. 年の途中で入社しましたが、前職の源泉徴収票がまだありません。どうなりますか?

前職分の確認ができるまで、今の会社は年末調整を見合わせます。前の勤務先に請求して、社内期限までに出してください。間に合わなければ自分で確定申告します。

Q. 10月に退職して再就職していません。年末調整はどうなりますか?

年末調整は受けられないので、確定申告で精算します。退職までに所得税が引かれていれば、2027年1月1日から還付申告ができます。2026年は基礎控除などの引上げが確定申告で初めて反映されるので、戻る可能性が高い年です。

Q. 親の扶養に入っている学生も年末調整の書類を出す必要がありますか?

あります。学生本人の勤務先での年末調整と、親が受ける扶養控除は別の手続きです。本人は申告書を勤務先に出し、親は自分の年末調整で子どもを扶養親族として申告します。


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年末調整の還付金は会社から12月の給与に上乗せされ、25日払いなら2026年12月25日(金)。事務の都合で翌年1月の会社もあります。金額は年税額と天引き合計の差額で、2026年は基礎控除の引上げ分が上乗せ。給料日別の振込日と区分別の増加額、追徴になる人の条件を早見表にしました。

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Webディレクター。ブラウザ完結ツールを開発・運営。

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